こんにちはなっつです!
私は前職で看護主任を務めていました。
主任になって少ししたころに認定看護管理者ファーストレベルも受講しました。
認定看護管理者なんて聞くと、
「大変そう」「課題が多そう」など
ネガティブなイメージを抱く方も多いのではないでしょうか。
大規模な病院だと、役職がつくと必ずファーストレベルを受講すると決まっているところもあるようです。
・看護主任、師長でファーストレベル受講予定の方
・上司にファーストレベルの受講を進められたけど、迷っている方
・将来管理職を目指して、頑張っている中堅看護師さん
看護管理者ファーストレベルとは
看護管理者ファーストレベルの目的
【教育目的】
1. 看護専門職として必要な管理に関する基本的知識・技術・態度を習得する。
2. 看護を提供するための組織化並びにその運営の責任の一端を担うために必要な知識・技術・態度を習得する。
3. 組織的看護サービス提供上の諸問題を客観的に分析する能力を高める。
ファーストレベルという名前の通り、看護管理者としての基本を学ぶ場です。
受講動機は人により様々で、
大規模病院で、役職がつけば必ず受講しなければならないという決まりがあったから。
管理職になって、自分の役割が分からなかったから。
上司に進められて、渋々参加した。
などをよく聞きました。
受講対象者
受 講 要 件
1) 日本国の看護師免許を有する者。
2) 看護師免許を取得後、実務経験が通算 5 年以上ある者。
3) 管理的業務に関心がある者。
役職がなくても受講できるようです。
私が受講した時は、役職についていない人はいませんでした。
約半数が師長、残り半数が副師長・主任というような割合でした。
年齢層は30代~50代でしたが、40代の方が多かったように思います。
私は30代前半の時に受講したのですが、そのクールの中では最年少でした。
ファーストレベル講義内容
カリキュラム・講義日程
ヘルスケアシステム論 Ⅰ15時間
組織管理論 Ⅰ15時間
人材管理 Ⅰ30時間
資源管理 Ⅰ15時間
質管理 Ⅰ15時間
統合演習 Ⅰ15時間
計105時間
修了要件
1) 各教科目の所定時間数の4/5 以上を出席している事。
2) 各教科目のレポート評価がC 以上(A・B・C・D の4段階評価)である事。
(看護協会HPより)
私が受講した時は150時間のカリキュラムでしたが、現在はこのようになっています。2018年から改訂されたようですね。
講義日程は各施設で異なります。
私が受講した時は、基本月~金曜日9:30~16:30でした。(祝日がある週は土曜日に振り替えて講義がありました。)
科目によっては1日休んだだけで単位が取れないものがあるので、
自分の体調管理はもちろんですが、子供が熱を出さないかハラハラしていました。
講師陣
講師は、看護大学や近隣の公立病院から来られる場合が多かったです。
看護系の本を出されている方や、研修会を開かれている方など、看護分野で有名な方も来られます。
講義形式
講義形式は講師によって全く異なります。
・ファーストレベル開始時に購入する教科書を使用する座学
・講師が用意した資料を使用した座学
・講義を元にグループワークを行うアクティブラーニング
前半は座学が多く、後半になるほどグループワークが多かった印象です。
前半で基本を頭にいれてから、後半で実践に生かせる方法を考えるという感じですね。
私はグループワークが苦手なほうなのですが、意外とスムーズに輪に入れたと思います。
前半は知らない人ばかりで緊張して何話そう...ということもありましたが、
後半にはいると、1カ月ほどともに学んできたこともあり、他の受講者とも打ち解け、仲間意識も生まれて、グループワークが盛り上がります。
休憩時間の過ごし方
お昼は1時間休憩時間がありました。
同じ病院から複数人参加している場合は、その病院の人たちで集まって休憩していることが多かったです。
私は一人で参加したので、どうしようかな~と思っていたのですが、
たまたま帰り道が同じ人と仲良くなることができて、いつも3~4人で一緒に休憩していました。
休憩時間内なら外にでてもいいので、近くにお昼ご飯を食べに行って気分転換をすることもありました。
ほとんどの人が、ご飯を食べた後は雑談をして過ごしていましたが、
パソコンを持ち込んで、その日の課題を休憩時間中に書いてしまうという強者もいました。
課題・レポート
毎日の課題
これが皆さん一番気になると思います。
毎日行うことは、その日に受けた講義の感想をA41枚にまとめて提出するというものでした。
講義がどのような内容だったかに加えて、自分にとってどのような意味をもったかについて、自分のことに当てはめて書く必要があります。
文字数などの規定はないので、A41枚であれば何文字でも良いと言われました。
しかし、あまりに少ないと、印象が悪い気がしたので、2/3程度は埋めるようにしていました。
その日に1科目しかない日は1枚だけでいいのですが、2科目ある日は2枚書かないといけない為、大変でした。
講義を受けながら、今日の感想はこれを書こうと意識しながらまとめていると、スムーズに書けると思います。
私は子供を早く寝かせてから、夜にいつも書いていました。帰りの電車で、だいたいの書きたいことをメモしておいて、思い出しながら夜に一気に書くという感じで乗り切れました!
科目レポート
一番大切なのは科目レポートです。科目レポートで合格点を取らないと、修了書をもらうことが出来ません。
講師によってレポート内容は異なりますが、多くのレポートが、自身の施設の問題点を挙げて、それを解決するために自分がどう取り組むのかを記載するという内容でした。
講義を通して、自身の施設の問題点が見えたか、自身が取り組むべきことについて学んだかどうかについてを見られます。
担任の先生曰くですが、レポートの書き方(起承転結)を意識して、自分が取り組めるレベルのことを記載していれば、大体合格できるとのことでした。
講師によっては、レポートを提出すれば、全員Aをつけている人もいるそうですが…本当かどうかわかりません。
私はオールAとはいきませんでしたが、それに近い成績で合格できました。
ただし、担任の先生も答えを持っているわけではないので、あくまでも自分が問題と思うこと、取り組みたいことは自身で考える必要があります。
レポートはだいたい週末を挟んでからの提出が多いので、週末に一気に書くという人が多かったです。私も子供を主人に連れ出してもらって、土日に時間を取って仕上げていました。
受講した良かったこと
自分の立ち位置が理解できた
私は主任になった時に、自分がどのように行動すればいいのか分からずに、見よう見まねで日々行動していました。
主任としての役割を果たせていない気がして、日々スタッフからの視線にも怯えていた気がします。
ファーストレベルに参加して、管理者の役割や具体的なスタッフとの関わり方について学ぶことができました。
講義の中で、自施設の問題点なども具体的に言語化して、改善策を考えることができ、自分が取り組むべきことも明確になったと思います。
文章力がついた
もともと文章を書くことは苦ではありませんでしたが、個人病院に転職してからは、レポートを書く機会が少なくなったので、正しい文章を書けているのか自信はありませんでした。
講義の中では、レポートの書き方など基本的な内容も教えて頂けます。
毎日の課題やレポートを仕上げることで、少しずつ自分の考えを文章化する力がついてきたと思います。
スタッフの文章を添削することや、看護研究の指導などをする上でも文章力はなくてはならないものだと思うので、受講してよかったと思う理由の一つです。
人前で話すことに慣れた
グループワークは昔から苦手でした。こんなこと言ったらどう思われるかな...という気にしぃな性格がもろ影響してしまうのです。
しかし、グループで協力して発表までしないといけないとなると、ずっと黙っておくわけにはいきません。しかも自分が司会でもなろうものなら、仕切ってずっと喋らないといけないのです。
ほぼ毎日グループワークをするという環境に置かれると、不思議なことにその環境になれてきます。
何話そう...違う意見だったらどうしよう...
という考えよりも、とりあえず意見言って、他の人の意見も教えてもらおう!という意識に変化していきました 。
それは周りの受講者が良い人ばかりだったということもあると思います。
同じ立場で学びにきている仲間という意識があったので、人の意見を否定したり、変な風に聞く人は一人もいませんでした。
一緒に学んでくれた受講者たちにも感謝しています。
職場から離れて気分転換になった
約1カ月半ほどの間ですが、学生に戻った気分でワクワクしました。
課題は確かに大変でしたが、それよりも激務を離れて、
あらたな知識を得られるということの方が私にとってはメリットでした。
全く違う新たな環境、新たな仲間ができることなんて、普通に勤務していたらあまりないですよね。
違う病院の内情を知って、それならうちの方がマシだなと思えたり(笑)
逆にうらやましくなることもありましたが...
職場を離れることで、初めて客観的に自分の職場をみることが出来るようになったんじゃないかと思います。
まとめ
認定看護管理者ファーストレベルについての体験談をまとめました。
違う環境に行かなければ、知れなかったこと、わからなかったことも多いと思うからです。
新たな環境に飛び込むことは勇気のいることですが、
今受講することを悩んでいる人がいれば、ぜひ受講してほしいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
(今回まとめたのは私が受講した際のものですので、現在は変更されていることや受講場所によって違うこともあるかもしれません。詳細は各県の看護協会へお問い合わせください。)